専門用語がすぐわかる!不動産用語集

さ行

2018/07/07

錯誤(さくご)

錯誤とは、内心的効果意思と表示行為が対応せず、しかも表意者(=意思表示をした本人)がその不一致を知らないことである。

1:法律行為の要素に関して錯誤があったとき
意思表示は法律行為の要素に錯誤があった場合に無効とする(民法第95条)。法律行為の要素とは「意思表示の内容の主要な部分であり、社会通念上この点について錯誤がなければ表意者はそのような意思表示をしなかっただろうと認められるような部分」のことである。このような重要な部分について錯誤があれば、表意者を保護しようという趣旨である。

2:表意者に重大な過失があったとき
表意者に重大な過失があったときは、表意者が自ら無効を主張することができない(民法第95条)。つまり、有効であり、表意者が少し注意すれば、要素に関する錯誤を回避できた場合には、その表意者は保護に値しないので、無効の主張ができないものとするという意味である。なお、表意者に重大な過失があった場合でも、相手方が錯誤を知っていた場合には、相手方を保護する必要はないので、表意者から無効を主張することが可能となる(判例)。

 なお民法第95条では、動機そのものが思い違いに基づくものである場合には「錯誤」の範囲に含めることができないので表意者を保護することは本来できないが、判例ではこうした場合にも一定の要件のもとで「錯誤」として取扱い、表意者を保護している。

2018/06/30

先物 さきもの

先物(さきもの)とは、業者のもつ直物件(直接依頼を受けた物件)ではなく、別に依頼を受けた業者が存在する物件のこと。
物件紹介業者の先に他の業者が存在することから、このように言われます。売買契約にあたっては、媒介手数料(報酬)の配分が発生するため、客付けする業者にとっては、情報としての重要度が高い。
ちなみに、先物取引とは無関係

元付け
物件情報を他の不動産会社へ流す不動産会社(直接依頼を受けた不動産会社)

先付け
物件情報を受け取る不動産会社

先物
元付けの不動産会社から先付けの不動産会社に流された物件情報

先取特権

先取特権とは、法律で定められた特殊な債権について、債務者の財産または特定の動産・不動産から優先的に弁済を受けることのできる権利をいう(民法303条)。

1、不動産の保存に関する先取特権(民法326条)
不動産の保存に関する先取特権は、不動産の保存のために要した費用、不動産の権利の保存、承認、実行のために要した費用に関し、その不動産について存在する。

2、不動産の工事に関する先取特権(民法327条)
不動産の工事に関する先取特権は、工事の設計、施工、または監理をする者が債務者の不動産に関してした工事費用に関し、その不動産について存在する。  工事によってした不動産の価格の増加が現存する場合に限り、その増加分についてのみ存在し、工事前に登記をしなければいけない。新築工事の場合は予算額を記載事項とする(民法338条)

3、不動産の売買に関する先取特権(民法326条)
不動産の売買に関する先取特権は、不動産の代価及びその利息に関し、その不動産に存在する。

詐害行為(さがいこうい)

借金をした人(債務者)が、無資力の状態にある時に、故意に自らの有する資産の財産価値を落とすような行為を行なうことをいう。 無資力とは債務超過の状況を意味し、債務者の支払不能や支払停止の状況になっている必要はない。 具体的にどのような行為が詐害行為に該当するか、いくつかの事例を挙げます。

・債務者が、一部の債権者と共謀して、他の債権者を害することを知りながら、返済期限を繰り上げて行なう一部の債権者への弁済
・債務者が所有する財産を時価よりも安く売却すること
・物的担保を持たない一般債権者に対してする代物弁済は、目的物の価格の如何を問わず詐害行為となる
・債務者が持っている債権を、代物弁済として、一部の債権者に譲渡すること
・一部の債権者の債権の担保として、債務者所有の物の上に抵当権や質権や賃借権を設定すること

詐害行為取消権

詐害行為取消権とは、債務者が債権者を害することを知ってした法律行為の取消を裁判所に請求できる権利(民法第424条)。 たとえば、2億円の借金がある会社が、その唯一の財産である不動産を、社長の妻に無償で贈与し、すぐに倒産したような場合に、 銀行は裁判所に対して、妻に対する贈与を取消して、不動産を会社に取り戻すよう請求することができます。

・その行為によって、債権者に支払う原資となる債務者の総財産が減少して、その結果、債権者に全額弁済ができなくなってしまうこと
・その行為が債権者を害することを、債務者も、転得者(上述の例での妻)も知っていたこと

したがって、贈与などをしても、残りの財産で債務の弁済をできるような場合には詐害行為にはなりません。また、善意の第三者の譲渡したような場合には詐害行為にはなりません。

個別の行為が詐害行為にあたるかどうかは、法律家による専門的判断が必要となります。

債務名義

債務者に給付義務を強制的に履行させる手続(強制執行)を行なう際に、その前提として必要となる公的機関が作成した文書のことを「債務名義」という。債務名義には「確定判決」「仮執行宣言付判決」「和解調書」「調停調書」がある。

また債務名義は強制執行の前提として必要な公的文書であるが、実際に強制執行を行なうには、債務名義に「執行文」を付与することが必要。(ただし「仮執行宣言付支払督促」は執行文なしで強制執行を行なうことができる)

参考:強制執行

債務整理

債務整理の方法は、主に自己破産、特定調停、民事再生、任意整理の4つにわかれます。ここでは、それぞれを簡単に説明します。

「自己破産」
破産宣告を得て免責決定が下ると、その後の返済義務がなくなることが最大の特徴。世間で思われているほど破産者の不利益もありません。しかし反面、破産者の財産は処分されてしまいます。

「特定調停」
裁判所での債権者と債務者の話し合いです。調停委員の指導のもと、各債権者との今後の返済条件について合意を積み重ねます。利息制限法での引き直し(再計算)をすると、債務の減額や不存在の合意も得られます。

「個人民事再生」
個人債務者のための再生手続き。①将来におい継続的に収入を得る見込みがある者か、給与などを定期的にもらう見込みのある者 ②住宅ローンを除き借金の額が5,000万円以下という、債務者の要件があります。再生案が認められると借金が「借金の5分の1か100万円の多いほう」に減額できます。

「任意整理」
法律に則った手続きではなく、債務者と債権者が私的に返済条件で合意すること。合意内容は書面、特に公正証書にするべきでしょう。ただし、法律による手続きではなく、また、債権者はプロの業者であるので、債権者有利の合意内容になってしまいがちです。任意整理をしようとする債務者の方は、十分な勉強と注意をするか、弁護士などの専門家の力を借りるべきでしょう。

債権譲渡

債権譲渡とは、債権の譲渡、すなわち、債権をその同一性を変えずに債権者の意思によって他人に移転させることをいいます。 債権譲渡は、債権の譲渡人から債務者に対して債権譲渡の通知をしなければいけません。債権の譲受人から通知しても法的には効力がありません。(民法467条)

また、債権譲渡の通知、または承諾は確定日付ある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができません。

債権者 債務者

債権者とは、ある特定の人がある特定の人に対して、金銭の支払いその他、一定の給付を請求しうる権利を持つ人のことです。債権者のことを抵当権者ということもある。

債務者とは、特定の人(債権者)に対し金銭支払いなどの一定の給付をする義務を持つ人のことです。住宅ローン、不動産ローンで言えば銀行が債権者です。そして銀行からお金を借りている方が債務者です。銀行のことを抵当権者ともいいます。

債権 債券

債権とは、ある人が、別のある人にに対してお金の支払いなどの要求をできる権利をいいます。債権を持つ人を債権者、債権によって要求を受ける人を債務者といいます。

債権は目に見えない権利を表す言葉ですが、債権を目に見えるようにしたのが債券です。

最高価買受申出人

競売開札日に開封の結果、入札した人のうち最も高い価格を付けた人が「最高価買受申出人」と定められます。

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分かれ

分かれ

分かれとは、不動産売買における媒介報酬(報酬・仲介手数料)の配分を表す用語。 手数料が「分かれ」とは元付け業者は売主から報酬を受領し、客付け業者は買主から受領するという配分を明確に表現した用語です。 不動産売買の媒介報酬は、依頼者の一方につきそれぞれ売買代金に対して、宅地建物取引業法で規定した範囲内の報酬を受けることができます。

[片手」と「両手」
物件の売却を依頼された不動産業者が、「この物件を買うお客様を紹介してください。手数料は【分かれ】です。」 というケースがあります。 それぞれが売主か買主の片方から手数料をもらうため、「分かれ = 片手」とも言います。 また、売主と買主の両方から手数料をもらえるケースを、『両手』といいます。
両手・片手の『手』は、人体の手を意味するのではなく、仲介手数料の手を意味します。

和解調書

和解調書

和解調書とは、訴訟が始まってから、裁判長の和解勧告に応じて、紛争の当事者同士が和解に応じた際に作られる文書。 判決と同じ効力で拘束力を持つ。

和解調書の内容は、和解が成立した日時、裁判長、裁判官の氏名、手続きの要領等、原告・被告氏名、和解に至る経緯、 和解条項など。 和解調書は、判決と同じ重さを持ち、ここに決められた和解条項を守らない場合は、ただちに罰せられることになる。 つまり、債務名義 と同じ意味合いになりますので、和解内容を履行しない場合は、 強制執行 の対象となります。 これは、裁判以前になされた即決和解の、即決和解調書も同じ。

路線価

路線価

路線価とは、相続税の計算をする時に使うもので、土地は時価を計算するのが原則ですが、すべての土地の時価を 計算するのは大変です。そこで税務署は道路に値段をつけました。これを路線価といいます。 この値段に土地の面積を掛けて土地の相続の評価にしました。 この路線価が発表になるのが8月、全国の国税局・税務署で公表されます。

国税庁 財産評価基準書 路線価図評価倍率表

保証人・連帯保証人・連帯債務者

保証人・連帯保証人・連帯債務者

保証人とは、債務者本人に支払能力がない場合に限って支払義務が発生します。

連帯保証人とは、債務者の返済能力の有無に関係なく、債務者に代わって返済義務を負う人のことで、 債権者からは債務者本人でも連帯保証人でも、どちらにでも随意に返済の請求ができます。

連帯債務者とは、住宅ローンの主債務者と収入を合算などをして、一緒になって返済していく人のことです。 連帯保証人よりさらに責任は重く、現実にはありませんが、理論上は債務者が返済に行き詰っていなくても請求されたりします。

連帯債務・連帯保証の違い

  • 連帯保証 → 自分以外の人間が借りたお金を返済することを保証する
  • 連帯債務 → 複数の人間が共同の借主として存在する

つまり、連帯保証とはお金を借りた当事者ではありませんが、連帯債務というのはお金を借りた当事者となります。

また、次のような法律効果の違いもあります。

  • 連帯保証
    → お金を借りた契約が無効になったら、連帯保証人も支払義務を免れる
  • 連帯債務
    → 借主の内の1人が契約無効になっても、他の連帯債務者は支払義務を負う

連帯保証人というのは、お金を借りた当事者ではないわけです。ということはその連帯保証の元となる お金の貸し借りが無効になれば、当然のこととして連帯保証人も支払義務を免れるのです。 しかし、連帯債務というのは連帯債務者自身がお金を借りた当事者になるのですから、自分以外の連帯債務者の契約が無効になっても自分はお金の支払い義務は負うわけです。 連帯債務者、連帯保証人、保証人とも、離婚など理由にかかわらず、変更することは簡単ではありませんので、しっかりと話合いをする必要があります。

リスケジュール・リスケ

リスケジュール・リスケ

リスケジューリング(リスケ)とは、借り換えや、返済計画を見直し返済額の減額、 据え置き期間の導入などによって、債務返済の繰り延べを行うこと。

借り換え
複数の長期借入金を一本化し、返済額減少をねらうもの

繰り延べ
返済額の繰延(返済金額の一部または全部の削減、据置等)。借換よりもさらに難易度が高いといえます。

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